6月の水あび レクチャー&ディスカッション「水上ビル最期の20年間と、その後の豊橋を考える会議 vol.1」
水上ビルは、20年後かその先か?いつかは解体されてなくなります。今の豊橋から、ただ水上ビルがなくなるだけの未来を想像すると、とてもつまらなさそうに思えます。では、この先20年をどう過ごすと良いのでしょうか?20年あれば、いろんなことが可能なはずです。良い計画を作ることができれば、水上ビルは、あるいは、いま水上ビルが生み出している何ものかは、形を変えてこの街に残るかもしれない。もっと面白い何かを新たに生み出せるかもしれない。この20年を無計画に、ただ漫然と過ごしてしまっては、何も成し遂げられないのではないでしょうか。水上ビルがなくなった後にも、豊橋が魅力的で活気のある街であり続けるための作戦会議をスタートします。「みずのうえ文化センター」では、20年後、その先の豊橋のために、年に数回、有識者をお呼びしてビジョンを練り、集合的な知性と、経済的なネットワークの構築を目指します。
1回目は、2016年のあいちトリエンナーレで水上ビルのアーキテクトを担当した、山岸綾さんをお呼びします。山岸さんの博士論文「離散空間としての芸術祭とその空間モデルの実践的研究」をベースに、今後の水上ビルの活用方法の試案をお聞きする基調講演の後、参加者の皆さんでディスカッションをしたいと思います。(みずのうえ文化センター 山田晋平)
大地の芸術祭、奥能登国際芸術祭、あいちトリエンナーレ等で空間設計に携わった経験から、芸術祭を空間として紐解いてみたいと考えるようになりました。まちなかや里山に数十から数百の作品空間が同時に分散して立ち上り、訪れた人が巡ることで点が線となり繋がっていくのは、芸術文化論としてだけでなく、地域・都市空間論として考えてもかなり面白い状況です。論文では、場と関わる個々の作品空間の特性と、それらが地理的・時間的な移動や動線を伴って連なる体験の「巡礼性」を捉えた上で、水上ビルを「離散する」アートセンターとする試案をつくらせてもらいました。水上ビルの店舗や住居と共存しながら、展示だけでなくレジデンスや劇場、アーカイヴ他様々な機能が分散し、時と共に変化し、最終的には一部取り壊していくことも含んだ案です。これをタタキ台のひとつとして、皆さんと水上ビルのここからを一緒にお話できれば嬉しいです。(講師 山岸綾)
申込み方法
WEB ▶︎ Web申し込みフォーム
メール ▶︎ mizunouebunkacenter@gmail.com
電話 ▶︎ 090-8566-1673(担当:山田)
山岸 綾 YAMAGISHI Aya
一級建築士事務所サイクル・アーキテクツ代表/中部大学工学部建築学科准教授
建築家・アートのある場所や風景をつくる「アートスケープ・アーキテクト」
原広司+アトリエ・ファイ建築研究所を経て、2006年サイクル・アーキテクツ設立。
大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレで「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」「奴奈川キャンパス」、奥能登国際芸術祭で「スズ・シアター・ミュージアム」とさわひらき氏の「日置美術館公民館」等、多くの芸術祭で廃校などをコンバージョンした拠点施設の設計に携わる。
あいちトリエンナーレ/国際芸術祭あいちでは、2013より継続して、岡崎、水上ビルが主会場のひとつとなった豊橋、豊田、常滑の各会場をアーキテクトとして担当。こうした経験から芸術祭と都市や地域、その空間についての論文「離散空間としての芸術祭とその空間モデルの実践的研究」をまとめた。
講師 | 山岸綾(一級建築士 / 中部大学工学部建築学科准教授) |
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ファシリテーター | 山田晋平(映像作家 / 株式会社青空代表)、クロノユウイチロウ(一級建築士 / ケンチククロノ / 大豊商店街理事長) |
日時 | 2024年6月12日(水)19:00〜21:00 |
会場 | 大豊商店街みずのうえ文化センター |
住所 | 〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通 大豊商店街B棟 |
定員 | 40名 |
参加費 | 500円 |
備考 | ※ イベント用駐車場はございません。公共交通機関でお越しいただくか、周辺有料駐車場をご利用下さい。 |